史上最短(1分40秒)アカデミー賞ノミネート作品の何とも言えない気持ち良さ

史上最短(1分40秒)アカデミー賞ノミネート作品の何とも言えない気持ち良さ

 2013年度のアカデミー賞にノミネートされた動画『Fresh Guacamole by PES』が面白い。

 アカデミー賞に動画までノミネートされる時代になった。1分40秒しかない動画がアカデミー賞というのは「新しい!」って感じと、「アカデミー賞じゃなくていいんじゃないの?」という気持ちが入り混じってしまう。

 題名のフレッシュ・ガッカモーレは日本では馴染みがないが、アメリカではポピュラーなメキシコ産まれの食べ物でチップスを付けて食べるソースだ。アボガドをベースに、トマトやペッパー、ライムなどを混ぜて最後に塩こしょうを振って出来上がる。

 動画ではアボガドが手榴弾になっているが、アボガドをカットした事がある人なら種を出すときの感じが上手く表現されている事が分かる。木にぶらさがった緑の電球がペッパー(とうがらし)になっていて、半分にスライスした後に種に見立てた中身を取り出すところも気持ちいい。

 簡単に見せているが、熟練した技術がないと絶対に撮影出来ない作品だ。あ、その熟練した技術がノミネート理由なのかもしれない。クレイアニメのようにコマ撮りしているが、粘土を使っていないところが新しい。また、秀逸なのは『音』だ。音を良く聞きながら動画を見て欲しい。絶対に鳴るはずのない音を奇麗に再現していて、プラスチックやガラスをカットする時に全く違和感がなくなっている。プロの成せる技だ。

 良く考えてみると、ガラスやプラスチックをカットしている動画が気持ち良いはずはない。それなのに見ていて気持ちいいところが本当に秀逸。

Fresh Guacamole by PES