初音ミクのPVを作ってしまえ! vol.01

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これから動画を投稿するみなさんへ

初めましての方は初めまして。ネット動画投稿サイトでボーカロイド楽曲の音楽PVを気ままに作っているまさたかです。本名です。今回、「UPLOAD」の記念すべきスタートとして、僭越ながら私が連載を担当することとなり、「動画を投稿してみたいけどまだちょっと……」というあなたへ、自分が初めて動画をアップロードするまでに何をしたか、どんな映像を参考にしていたか、その後制作がどのように変わったかを解説しつつ、ここを抑えておけばかっこいいPVが作れる!……かもしれない記事を書いていきたいと思います。
この連載では「MikuMikuDance」(通称:MMD)を中心に、「AfterEffects」(アドビ システムズの映像編集、加工ソフト)、「Cinema 4D」(A&Aの3DCGモデリング、アニメーションソフト)の解説も交えつつ、映像制作の楽しさを知ってもらえたらと思っています。

一番重要なのは“映像技術”云々ではなく、“情熱”です。自分もまだまだ足りないところだらけですが、ひとつひとつ課題が出ては攻略していく。その繰り返しで、よりよいものが作れる。それは映像だけではなくどのジャンルの趣味、仕事でもそうだと思います。「自分にはできない……」は当たり前。できないから諦めるのではなく「どうやったら(実現)できるのか?」を考えて一緒に頑張りましょう!

初投稿以前、自分は何をしていたか?

さて、早速制作のという流れにしようかと思ったのですが、そもそもアップロードしようか迷っている方への企画なので、まず技術的な話の前に、動画を作って初めて「ニコニコ動画」に投稿する前に自分が何をしていたかという話から始めてみようと思います。
当時自分はボーカロイド以外に、「ニコニコ動画」の「THE IDOLM@STER」というゲームのMAD映像が大好きでした。当時(今もですが)いわゆる「アイマスMAD」はネタ映像だけでなく、映像美という意味でも他のジャンルの追随を許さないほどの動画が溢れていました。その中でもひときわ輝きを放っていたのがわかむらPというお方。今でもボカロPVを制作して活躍していらっしゃいます。
当時自分はわかむらP、RidgerP、りんごPといったアイマスPに夢中でした。残念ながらわかむらPの当時のアイマス映像は、現在削除されているため見ることはできないのですが……とにかくオシャレでカッコ良かった(参考までにわかむらPが動画を制作した「Sweet Devil」のPVをご覧になってみてください)。
自分のように映像制作初心者からのスタートの場合、自分がティンときた動画をとにかく見る(観察する)ことが大切なのかもしれません。この映像はどうやって作ったのだろうかを「考える」、「調べる」、「調べても分からなかったら聞く(質問できるところは調べれば必ずあるので)」、この3つで映像制作の謎の多くは解けます。特に最初の2つの「考えて、調べる」ということはとても重要。しっかり調べもせずに聞いてしまうと、実体験としては身に付きません。
そんなわけで、見る側だった自分が「自分も作ってみたい」との思いにかられ、そして出会ったのが「MikuMikuDance」でした。

MikuMikuDanceを使ってキャラクターアニメーションをやってみよう

用意するもの
・MikuMikuDance(http://www.geocities.jp/higuchuu4/
・Lat式ミク(http://bowlroll.net/up/dl3934

MMDの制作は一枚一枚絵を描いていく「パラパラ漫画」に似ています。といってもMMDの場合、すでに絵(キャラクター)はあるので、やることといえばポーズを作ること。例えば0秒にポーズを作って、1秒後に違うポーズを作ります。そうすると作ったポーズ(0秒)とポーズ(1秒後)の間をMMDが自動的に補間して動かしてくれるのです。ポーズを作るだけでキャラクターが動いてくれる。ねっ、簡単でしょう?

さて、MikuMikuDance(以下MMD)を起動したらキャラクターを読み込みましょう。今回はLat式ミク(ダウンロードURL)を使用します。ここで最初の難関=「何をさせればいいのかわからない」となる方が多いようです。今回は「PV制作」というのがテーマですので、まず心の折れやすい「キャラクターの動き」の前に口パクを作って歌わせてみましょう。
個人的にですがPV(だけではないですが)において、キャラクターの表情は動作の中でも最も重要なポイントです。そのキャラクターがどういう風に思いながら歌っているかということが一番伝わってくるのが表情なんだと感じています。

まさたか流、表情制作のポイント(口パク編)

人間ではないキャラクターにちゃんと「歌わせる」ということは、前述したようにキャラクターアニメーションの中でも非常に重要なポイントです。例えば「突然リズムが止まったならば♪」と歌う場合、普通に作ると「お・う・え・(口閉じ)・い・う・(口閉じ)・う・あ・お・(口閉じ)・あ・あ・あ・あ・(口閉じ)・あ」という口のかたちになります。これでも十分問題はないのですが、実際に映像にしてみるといかにも棒読みに見えてしまいます。
そこで1つの法則を。「あ」の次に「お」(また逆の場合も)が続く場合、例えば「あ」を大きく空けて小さくし、「お」を入れる。そうすると口の動きがより流動的にスムーズに動いて見えます。個人的にセリフモーションの法則として、

・「あ」「え」「お」(順番は関係なく)が連続して繋がる場合、最初は大きく口を開いて小さくする。

・「い・う」は連続して同じ母音がきた場合、上記と同じようにする。それ以外は80%くらいの大きさから100%の大きさに変化させる。

 という、この2つを押さえるだけで表情にかなり生命感が出る気がします(個人的にですが)。論より証拠! 実際にファイルを読み込んで両者の違いを見てみましょう。下記からデータをダウンロードしてみてください。

kuchipaku_Normal.vmd(通常口パク)
kuchipaku_masataka.vmd(まさたか版)

ということで記念すべき第一回はこれにて終わります。表情はキャラクターの魂を込める重要なモーション、そして手を抜きがちな個所でもある気がします。是非手を抜かず、またよりよい「自分だけの」表情の作り方に挑戦して下さい!