初音ミクのPVを作ってしまえ! vol.02

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口パクの後はセンターボーン(重心)から動かしてみよう

 前回は口パクを作りました。今回は口パクを利用して歌わせてみましょう。まず左下にあるモデル操作からカメラ・照明・アクセサリを選んで参考画像のようにカメラの位置に登録してください。そのカメラを意識して初音ミクの動作を作っていきましょう。
 まずは左のリストから「センター」を選んでください。センターボーンはキャラクターの重心の動きです。センターボーンを動かしてみるとわかると思いますが、足元は固定された状態で左右、上下、奥と動かすことができます。

上半身の動作を作ってみよう

 自分が曲に合わせる場合、ゆっくりと動かしたり激しく動かしたりさまざまですが、今回はゆっくり動かすことを前提に話を進めていきます。まずキャラクターに左右の動きをつけてみましょう。足元は気にせずそのままで結構です。
 キャラクターの動きで肝心なのは、柔軟性・重さを表現すること。重心が左に行って右に行く。単純な動作ですが、この場合、“左に行ったあとに一回ためて右に向かう”という動作が動きとしてより良く見えます。MMDではセンターボーンを移動する際、「保管曲線(※)」が自動で設定されています。そのままでも問題ないのですが、ここはもうひとつ!より良いものを作るために頑張ってみましょう。

※補間曲線
例えばA地点からB地点に移動するときに、A地点からゆっくり動いてB地点、A地点から速く動いてゆっくりB地点に、A地点からゆっくり動いて中盤速くB地点に着くときにはゆっくり等々ーーといった設定ができる項目です。

 左に動かした初音ミクにキーフレームを登録(キーボードの「enter」ボタンで登録していくと楽です)した後、タイムラインを少し右にずらしてからさらに左にちょっとだけミクを動かしてキーフレームを登録。タイムラインを動かして右に移動させてキーフレーム登録、そして同じようにちょっとだけ右にずらしてさらにキーフレーム登録。これで1つの重心移動が出来ました。ただ出来上がったモーションを見てみると……ですよね。慌てずに次に頭(首)を動かしてみましょう。

頭の動きをつけてモーションに厚みをもたせる

 左のキャラクターのボーンメニューから上半身をクリック。すると頭、首という項目が出てきます。今回は頭を選びましょう。先ほどつけた左右の動きに少し遅らせるかたちで同じように動きをつけていきます。センター以外のポーズには保管曲線はつかないので、気になる部分がある場合は保管曲線をつけてモーションを調整します。
 だいぶ動きが出てきましたね。続けて上半身も同じように動かしてみましょう。動作を作るコツとしては重心に対して体が連動して動くということを頭に入れておくと、違和感の原因がわかり、改善しやすくなります(個人的には動きに違和感があったほうが好きなので好みによりけりですが)。

腕と指で動きに細かい表情をつける

 腕、ひじが主に動かすポイントになりますが、今回は振りを付けるというより感情を伝えるための動きをメインにイメージして作ってみます。というのも、自分もMMDを使いはじめた頃は、当たり前ですが、振付なんて全然わからないわけです。なのでまずは「歌っている」感情を伝える動きを作ってみましょう。
 そして、それと同等に指先の動きも全体の表情を作る上でとても大切です。指先は特にボーン数がたくさんあるため(1つの指に対して大体3つくらいボーンがあります)、事前に自分で指のかたちを作ってポーズをテンプレートとして保存しておくと、今後の作業が大幅に楽になります。MMDではファイル→ポーズデータ保存で指定したボーンのポーズが保存できます。ぜひ活用してみてください!

これでバストアップショット(上半身から上の映像)が完成!

 「あれ? 足は?」と思われるかもしれませんが、「見えないところは作らなくったっていいじゃない!」でいいと思うんです。見えないところまでこだわっていきたいのであれば、まず一本作ってからでも遅くはないはず。最後まで動画を完成させることが何よりも重要です。こだわってこだわって結局制作する気力がなくなるよりも、まず完成させてから次回に繋げて行きましょう。